読んだ本の数:36冊
これはすごいと思う本に出会う確率は月に一冊あるかないか。
でも、その一冊との出会いを求めて今日も読書。
今月から特に気に入った本には、後で見返しやすいように
☆お気に入り☆マークを付けます。
悪意 (講談社文庫)の
感想
読み進むにつれて、どんどん自分のイメージしたものが壊されていく感じが小気味良い・・が、話がこんがらがる。
読了日:10月31日 著者:
東野 圭吾
対岸の彼女 (文春文庫)の
感想
初角田作品。ナナコと葵の高校時代と30代になった葵と小夜子の現在を交互に描いている。それぞれの二人の関係がどうなるのか気になって一気に読了。環境が変わり、立場が変わり、出会いの数だけ人との付き合い方があるが、自分というものはなかなか変わらない。
読了日:10月29日 著者:
角田 光代
歌わない笛の
感想
安い2時間サスペンス。でも舞台が岡山だったのでそこを楽しみに読んだ。
読了日:10月28日 著者:
内田 康夫
大奥 第3巻 (ジェッツコミックス)
読了日:10月26日 著者:
よしなが ふみ
東京駅物語 (文春文庫)の
感想
東京駅を舞台にした短編集。つい先日、東京駅の駅舎の復元工事が完了したので、何か当時の雰囲気が分かるかもと手に取った。変わっていく町への期待と不安は今にも通じるものがある。物語の時期がとびとびになるので、登場人物が2度、3度出てきてもこれは誰だっけ?とすっきりしない。さらに、そのうちの何人かは詐欺師で偽名を使ったり、歌人でペンネームをつけていたりで、それも混乱の理由だろう。
読了日:10月25日 著者:
北原 亞以子
秋の森の奇跡 (小学館文庫)の
感想
とどのつまり、中年女性のひとりよがり不倫物語なんだが、林真理子が書く人物がなんというかリアルにいそうな、本人としては大いなるドラマの中にいるつもりが、他人から見るとありふれた瑣末なものという、ちょっとしたチープさを含んでいて巧いなと思う。
読了日:10月25日 著者:
林 真理子
チルドレン (講談社文庫)の
感想
陣内の一風変わった発想、行動が妙な具合に働いてその場がうまく収まる、その小気味よさといったらない。その彼が家裁で調査官として青少年に対峙するときも着眼点が面白い。こういう天才の行動って凡人には真似できないんだよね。奥田英朗作品の伊良部先生に相通じる面白さがある。
☆お気に入り☆
読了日:10月24日 著者:
伊坂 幸太郎
一歩を越える勇気の
感想
4度目のエベレスト登頂を断念し、凍傷が深刻というニュースを見た後での読書となった。高校時代に自らをクラスの2軍と表現するのだが、学祭の演劇に責任者として関わることでどんどん自信をつけていく様子が良い。ここに原点があるのだろう。彼は自分の人生を明確にイメージして、表現していく力があるのだなあ
読了日:10月24日 著者:
栗城史多
余命の
感想
どうして主人公は妊娠期、乳がんの再発に向き合うことを避け、夫を遠ざけてしまうのか?この点に共感できなかった。物語の終盤奄美へ家族で移住してからの、日食の描写は美しかった。
読了日:10月22日 著者:
谷村 志穂
いつか記憶からこぼれおちるとしてもの
感想
女子校の生徒達それぞれのお話、短編集。制服を着て学校で過ごしていると見えてこない彼女達の個性が垣間見れる。そして印象に残りにくい空気のような作品。
読了日:10月22日 著者:
江國 香織
ラインの
感想
各章のタイトルにもなっている名前の登場人物が、それぞれどんな感じで登場するのかが楽しみだった。
読了日:10月22日 著者:
村上 龍
大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))の
感想
没日録を紐解き、歴史の始まりへ。春日局のヒールっぷり。「〜りゃ」のセリフが気に入りました。
読了日:10月21日 著者:
よしなが ふみ
大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))の
感想
まとめて再読中。逆転設定をわりとすんなりと受け入れられるのは、作者の構成力と人間の機微をうまく書きだす力によるものだろう。吉宗の質実剛健な性格が好ましい。
読了日:10月21日 著者:
よしなが ふみ
神様からひと言 (光文社文庫)の
感想
冒頭の社内会議の緊張感が良い。次第に議論されている内容がお粗末なものだとわかるギャップも良い。つかみは良かったが、珠川食品のような無謀な経営の会社とっくに潰れているよな、と思わせるぶっとんだ軽い話になっていく。もう少し現実的な内容を期待したんだけどな。
読了日:10月21日 著者:
荻原 浩
アムステルダム運河殺人事件 (角川文庫 緑 227-20)の
感想
アムスと言う文字に惹かれて手にとった。ガイドブックのような街の描写、2時間ドラマが目に浮かんでくるよう。さらにオランダだけでは足りないと感じたのか、お隣りベルギーまで舞台に取り込むお得感。まさに定番2時間サスペンスドラマ。
読了日:10月21日 著者:
松本 清張
本田宗一郎夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)の
感想
私の履歴書、その後、本田宗一郎語録の3部構成。モノづくりへの真摯な思い、哲学、そして去り際の美学と、途中なんどもなんども読み返した。そして涙がこぼれた。まさに日本、いや世界が誇るビジョナリー。特に語録の中で「製品の美と芸術」「資本とアイディア」を読んだ時、去年亡くなったスティーブ・ジョブズがこの考えの実践者として頭に浮かんだ。これからも折にふれて読み返したい本。
☆お気に入り☆
読了日:10月19日 著者:
本田 宗一郎
ばらかもん 1 (ガンガンコミックスONLINE)の
感想
五島が舞台と聞いたので読まないと!島っ子なるの話し方がよつばにそっくりなのはちょっと疑問。この年頃の子って周りの大人達が使う方言にもろに影響を受けるはずで、もっと五島弁のはず・・・いや、そんな地元のこだわりはいかんな。リアリティとエンタメのバランスだ。島のエピソードはリアルで懐かしいものばかり。さ、次を買おう。
読了日:10月18日 著者:
ヨシノ サツキ
銀の匙 Silver Spoon 5 (少年サンデーコミックス)の
感想
野球の道大会のあと男子が走って帰る勢いというか、なにかせずにはいられない衝動が好き。そして八軒は思いとは裏腹に体がついて行かないんだけど、でも自分から動き出すようになった。そしてマロとの障害ジャンプを通して信頼することを学んだ。充実の秋。
読了日:10月18日 著者:
荒川 弘
もやしもん(11) (イブニングKC)の
感想
祭り好き農大生+読者参加型(オクトーバーフェストの例)の融合、「ミス農大落とし」の巻。この騒ぎの中、とうとう蛍主導の日本酒作りが始まる。菌エピが少なかったけど、次巻に期待。
読了日:10月17日 著者:
石川 雅之
もやしもん(10) (イブニングKC)の
感想
大枠でザ・USAを捉えた巻。作者の取材旅行の感想を詰め込んだ巻。在米の身としては頷ける箇所がたくさんあり、かつアムトラックで大陸横断したときの記憶がよみがえる。そうか、FDAはよくわからない発酵食品は嫌いなんだ。ふむふむ。
読了日:10月17日 著者:
石川 雅之
百姓貴族 (2) (ウィングス・コミックス)の
感想
畜産の話で、目的別に選ばれた種牛の交配(イメージ、ハーレム)の実態が現実的すぎる。でも、高確率で10ヶ月後には子牛誕生。この打率、人間にちゃんと応用できたら少子化対策にちょっとは貢献しそうなのに。
読了日:10月17日 著者:
荒川 弘
もやしもん(8) (イブニングKC)の
感想
秋もたけなわ。この巻すべてがビールに捧げられている。普段苦手なビールだけど、ベルギーで飲んだランビックは美味しかったのを思い出す。そして祭り好き農大の醍醐味オクトーバーフェストへとつながっていく高揚感!実際にビールメーカーとのコラボもあって一番盛り上がった巻。
☆お気に入り☆
読了日:10月16日 著者:
石川 雅之
女性の品格 (PHP新書)の
感想
書いてあることは間違いではないが、心に響かない。各項目の見出しを読めば内容もわかる。”女性の”とつく時代錯誤感もあっていまいちでした。
読了日:10月16日 著者:
坂東 眞理子
もやしもん(3) (イブニングKC (151))の
感想
沖縄実習うらやましい!スナックパインを食べながら講義を聞くなんて!泡盛うんちくがいっぱいのこの巻、海中熟成された1000年もの(に相当する)の泡盛の引き上げは夢があった。
読了日:10月15日 著者:
石川 雅之
もやしもん(9) (イブニングKC)の
感想
農経の小坂さんが新たに登場することで、新女性キャラと経済的な側面からの見方が加わって面白くなりそうなのだが、漫画には書けない農業の闇の深さにつっこみ不足で消化不良。昔ながらのたくあん作り、プルケの蒸留酒はプルケッタというなどのちっちゃいウンチクが良い。
読了日:10月14日 著者:
石川 雅之
竜が最後に帰る場所の
感想
ホラーファンタジー?情報がなんにもないまま読み出したので、装丁やタイトルのイメージと違ったが、こんな本との出会いもありだな。DV男への時間をかけた復讐物語が一番印象に残った。
読了日:10月14日 著者:
恒川 光太郎
苦役列車の
感想
向上心がなくなった人の生活を読みながら追うのが、こんなにきついものだとは思わなかった。友人を作るチャンス、家賃をちゃんと払うチャンスを自分から逃し、遠ざけていく。何だかなあ。主人公に対してリアルに嫌悪感を抱かせるほど文章力は素晴らしい。多彩な語彙とたまに出てくる丁寧な言葉使いから、父親の事件が起こるまではのびのびと成長していた様子が伺える。私小説というこの本を読んで、ようやく作者の受賞時のコメントに納得。
読了日:10月13日 著者:
西村 賢太
手紙 (文春文庫)の
感想
家族であるたった一人の弟を愛するがために、取り返しのつかない犯罪を犯してしまう兄。愛するがゆえに苦しめる。学校で学ぶ道徳的理想と現実は違うこと。社会的に罰を受けるということ。今まで読んだ東野作品の中で一番考えさせられる名作。
☆お気に入り☆
読了日:10月12日 著者:
東野 圭吾
肩ごしの恋人 (集英社文庫)の
感想
いつまでも愛されたい女、るり子の自由奔放さにも驚くが、その彼女と長年友達でいる萌も冷静に考えると普通ではありえない女だ。まずもって恋人を寝取られて、まだ友人でいるのがすごい。女のいやらしさ、計算高さ、大胆さが作品中に散りばめられているが、読み進めるにつれ爽快感に変わっていく。読了後にはそんな二人が大好きになっていた。
読了日:10月9日 著者:
唯川 恵
日本人の知らない日本語2の
感想
コラムにある外国人の「日本化」を指すフランス語 "tatamiser"タタミゼ(畳化)した話が微笑ましい。
読了日:10月8日 著者:
蛇蔵,海野凪子
三匹のおっさん ふたたびの
感想
前巻に比べ取り上げる話題がちょっとマンネリ化してきたか。良く言えば一章読み切りの定番ドラマのようになってきたので、寝る前の軽い読書にうってつけ。
読了日:10月7日 著者:
有川 浩
無名 (幻冬舎文庫)の
感想
病床についた父の最期を看取り、父が残した句をまとめて句集にするまでを描いた作品。父と息子の間にある憧れ、ライバルのような関係、決してお互い口に出しては言わないが意識しあっていた、というのは男同士の関係なんだなと思う。
読了日:10月6日 著者:
沢木 耕太郎
植物図鑑の
感想
読んでるこっちが気恥ずかしくなるやりとり。自分の知らなかった世界を教えてくれる樹。彼はほんのちょっと大人で、女性の守られたい、教えてもらいたい欲求を満たしてくれる。バブル期の少女文庫作家、花井愛子作品にすごく似てると思った。でも、このムズかゆい感じが妙にハマる。ヘクソカズラのくだりが面白くて、両親にも散歩中に教えてあげた。身近な植物実用書としても役立った良書。
☆お気に入り☆
読了日:10月5日 著者:
有川 浩
ぬるい毒の
感想
むーん、自己肯定感の低い主人公。この物語の世界に長く関わると自分が毒に侵されるというか、暗い影響が出そうな気がして怖いので、さっさと読了
読了日:10月5日 著者:
本谷 有希子
ヒア・カムズ・ザ・サンの
感想
ある設定から作る2つのお話(片方はパラレル)。有川浩、今、押しも押されぬ人気作家だからなあ。企画が先行しすぎて、話の内容は無難に作業としてこなした気がする。有川作品として印象に残りにくいかな。
読了日:10月4日 著者:
有川 浩
夕餉の仕度の匂いがするの
感想
「男」は、で始まる様々な男性が主人公の短編集。(たまに女性も)。夕餉の匂いというより、昭和の匂いがする。
読了日:10月3日 著者:
諸井 薫